遺品整理が始まると、相続という問題も発生してきます。故人が住んでいた家が持ち家の場合は、相続の対象になり相続の意思を表明して手続きも必要になってきますので、ゆっくりと遺品整理もしていられません。親族が多い場合は厄介なことも出てきます。エンデイングノートがあっても、法的な拘束力はありませんのでその遺志を遂行できるかは内容次第といえるでしょう。
 
遺言書に相続のことが記されているならよいのですが、一般的に遺言書を残されている方は多いとは言えません。そのため家を片付けるとなると、様々な意見や利害が発生して調整するのも大変な上、処分の判断も難しくなり思い出の品や形見分けもスムーズにできなくなります。兄弟姉妹が親の他界、遺品整理で仲違いすることもあり身内同士で揉めて裁判や調停に発展することもないとは言えません。利害関係で揉めてしまうような気がかりを残さないように、片づけをする前に関係者で十分に話し合いを行うことが大切です。
 
家の片づけは想像以上の大仕事なので、ゴールや役割分担が決まらないと後回しになり、長期化しがちです。急がない場合でもいつだれが何をやるのか、スケジュールを立てましょう。急いで片づけをしなくてもいい場合でも、いつまでに終わらせるのかゴールを決めないとスタートすることができません。やろうやろうと思っているだけでは、いたずらに時間がたってしまうばかりです。いつまでに片付けるというゴールを決めることで、逆算するとスタートのタイミングが見えてくることでしょう。片づけをしなくてはいけないと考えているなら作業期間、人数などを書き出しスケジュールを立てると具体的になります。親類に片づけを手伝ってもらえるか、業者に依頼したほうがいいかなども検討しやすくなるでしょう。
 
親が暮らす家から離れていて片付けられない、近くても片づけする人員や時間を作ることができない、急いで片づけする必要があるなどの場合は、業者に依頼するという方法もあります。堺市にも相談に乗ってくれる業者があります。
 
家の片づけはある日突然やってくると経験した多くの人が、口をそろえて言います。高齢の親が健在で暮らしていたとしても病気やけがで介護が必要になり同居もしくは、病院や施設に入所することもあるでしょう。他界して遺品整理することもあるかもしれません。親御さんが存命だとしても、家を長期間空けるなら片付けなければいけないことを肝に銘じておきましょう。家が賃貸の場合、住まない家に家賃を払い続けることになり長くなるほど経済的負担も大きくなります。持ち家の場合、あなたや兄弟の家族が移り住むなら片づけは必要です。